目的 1999年10月〜11月 宝塚歌劇団 第1回中国公演(北京・上海) 11月6日から9日の月組上海公演を観劇
この旅行ではツアーを利用し、殆ど自力の観光はしなかったので、旅行記ではなく雑感を記してみました。 宝塚の海外公演といえば、大概、親会社の旅行社がツアーを企画し、逆に言えば、他の旅行社の観劇ツアーは実施されていても目立たないのが現状です。なのに、何故他の旅行社を利用したかというと・・・ この中国公演の頃、宝塚が東京で公演を行う際には東京宝塚劇場の改築のため、有楽町駅近くに仮設の1000days劇場で上演しておりました。そして、中国公演が決まると、珍しく、J○Bなどの旅行社が駅から1000days劇場の辺りで観劇ツアーのチラシを配ったんです。仮設劇場が駅に近かった事で、旅行シーズンに駅周辺でチラシ配りをしている旅行社が、同じ広告手段で観劇ツアーを企画したんでしょうか?? 私が選んだ日中平和観光株式会社もチラシ配りをしていて、まず値段が他社より安かった。この旅行社を知る友人もいたので、安心して申し込みました。 ちなみに、お決まりの旅行社の方も知人が何人も利用しており、大きな違いはツアーに含まれた観劇の席の良し悪しでした。全観劇が1桁列だった某社に比べ、私達の方はツアーに含まれる2回観劇中1回は1桁列だったものの1回は真ん中よりやや後ろといった所でした。 とは言え、やはり現地に強いという利点が有りました。 ツアーに含まれなかった公演も、オプションでも無いのに現地手配で観る事が出来たんです。 コネが非常に幅を利かせるお土地柄とかで、海外からの旅行者が現地でチケットをゲットするのは非常に難しいと聞いていたのに。良い席というのは、日本で観劇する時でも資金さえあれば何とかなるもの。この時は中国での公演を観る事が旅行の目的だったので、席は悪くとも、予定より1回でも多く観れた事は大変幸運でした。 あまり観光に興味を示さず、ツアーに含まれていた外灘などの他は、ホテルと劇場の近くを歩き回る程度でした。豫園に行かなかったのはちょっと残念。いえ、「行こうか」と言い出だした日に追加観劇できる事になったので、即却下だったんです(照) 盧湾区、淮海中路近くの上海新錦江大酒店(ジンジャン タワー ホテル)から遠回りで南京西路を通って黄浦区の劇場まで行った時には、途中3回も現地の人と間違われて中国語で話しかけられました。「解りません。I'm not sure.」と言うと相手が「Oh sorry 」と離れて行ったので、道を聞かれたのではないかと。観光に来てる日本人はなんとなく服装で解るものなんですが、実は、北京公演観劇から帰国した友人に「寒いよ〜」と報告を受け、すっかり冬支度で出かけてしまったら全然寒くなく(当たり前です。北京と上海では東北と九州ほど緯度が違います。)ホテルの部屋着用の服で外出していたんですね。にしても、外を歩くと砂埃が凄い。ハードコンタクトはキツイです。劇場へ行く前など、汚れを洗い流す様に目薬を使っていたので減りが早いの何の。同じ季節に行かれる方、アイボン必須アイテムです! 劇場付近では新世界城デパート近くでガイドブックに載っていた火鍋のお店に入りました。殆ど屋台状態で、地元の人しか居なくてビビりまくり。 日本で言うスーパーの生鮮コーナーの様な所で具を購入し、レジを済ませてからテーブルに着くんです。具の1パックが裕に1.5人前くらい有ったけど、安いのと、色々食べたいのとで、2人で食べるには多すぎる量をテーブルに持ち込みました。で、出汁の種類を聞かれ、海鮮と激辛の2種類だったので鍋を真ん中で仕切って両方入れて貰いました。中国語は全く解らず日本語と英語だけでやり取りしたのに、よく通じたもんだ。海鮮スープは美味しかった。でも激辛は本当に辛くて、漬け汁の様にしか食せなったです。 この時、長細いテーブルで反対側の端に相席で現地女性、歳は私達と同じ位で結構スレンダーな2人組が居たのですが、彼女達は明らかに私達の2倍位の量を並べていました。なのに、私達が必死でお腹に詰め込んでいる間にあっという間に片付け、すっくと立ち上がり、追加の具を購入してきたんです。唖然。 食事といえば、何回かはツアーに含まれていたものの、謎の食材が多く、ちと怖い思いでした。ホテルの朝食は普通の洋食バイキングだったので、とにかく朝をしっかりと食べ、次に食事にありつくのが何時になっても大丈夫な様に備えました。上に書いた鍋の他には、デパートでお好み食堂っぽいセルフサービスを利用したり、差し入れのパンを探すついでに自分達のも購入して劇場前のベンチで食べた時には日本に居る時と変わらなさすぎて笑えました。 パンは中国菓子風なのが多く、普通のパンを探すのがちょっと大変。それにしても、デパートでも海鮮鍋屋でも、とにかく、小籠包or茹で餃子orシュウマイ、といった感じの「小麦の皮で包まれた物」がめちゃくちゃ美味しかった。 梅龍鎮伊勢丹や花園飯店1階の三越、あとホテルの周りの商店街も散策しました。 近代的な延安高架路が頭上を走る延安中路で、すぐ横の住民が、舗道の電柱とわが家にロープを渡して洗濯物干してたり、食卓と椅子を堂々と舗道に出して自分ちの居間の様にくつろいでたりします。よって、あくまで公共の道路を歩いているハズの私達が、他人様の洗濯物の下をくぐったり、一家団欒の横をすり抜けたりする羽目に。 トイレは冒険せず、極力ホテルと劇場で済ませました。(遠出しなかったし。) タクシーは、ホテルから乗るなら安全と聞いて利用しました。また、その時に乗り場に着けているタクシーの色と社名を覚えておき、流しでもそのタクシー会社の車を見つけて利用しました。地図と首っ丈で乗っていたら問題なく目的地に着く事が出来ました。この方法は内外問わず効果的ですね。 それより、ツアーバスの移動の方がある意味よっぽど怖かった。少しでも車間距離が開くと、大型バスの前であろうと軽や原チャリが平気で割り込んで来るんです。よく免許の更新の時に見せられるビデオで、事故の「危ないっ!」って瞬間をギリギリまで再現するじゃないですか。そのギリギリ以上に接近してるんですよ。座席横の窓から有る程度の近さまで周囲が見えるワケなんですけど・・・・視界から消えるんですね・・・・そして前方に現れるんです・・・軽や原チャリ。 その他、よく聞くとおり、信号は有って無い様なものなので道を渡るのが命懸け。 屋内でも、日本なら例えば上りのエスカレータを降りた所ですぐ折り返すと次の階に上るエスカレータが有るのに、ぐるっと一回りしないと次のエスカレータが無い、とか、一気に上まで上ろうと思っても荷物搬入用みたいなエレベータがフロアの端に有るだけ、など、とにかく街の創りが体力を消耗する様に出来ている。 現地女性の食欲にも頷けるというものです。加えて、男も女も皆一様にスレンダー、しかもただ細いのではなく、バレエで鍛えたかの様な伸びやかな細さ。それもこれも街の創りに寄るもの、中国茶飲んでるだけでは、ああは成れないと確信いたしました。 |
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